桜散る

嬉しい春の行事が終わって
とたんに桜が舞い散る。
その桜を見るたびに、なぜか悲しく思ってしまうのは・・・
どこかに置き忘れた想い出を引き寄せるから。
散ってしまうのが哀しい。
『桜が散りだして淋しい気持ちだよ。
同じような気持ちになれるのはあなただけかもしれないね。』
『そうかもしれないね』
そんな会話が成立するのは、老い過ぎた心からか・・・。
私の感受性は、きっと、誰よりも老いるのが早い。
そして、それは無言の無表情から伺うことがたやすい。
見えぬものを見てる人が好きだ。
ずっとずっと。
だから私は何もいわなくとも通じるの。